ガイドPM

EVMによる進捗・コスト分析|CPI・SPI・EACの読み方

公開: 2026-10-03更新: 2026-10-05
プロジェクトマネージャ試験(PM)のEVMによる進捗・コスト分析を学習。EVMは、計画した作業、実際に完了した作業、実際に使った費用を、同じ予算上の尺度で比較する方法です。支出額や担当者の感覚的な進捗率だけで、成果物の完成を判断しないようにします。事例と解答例で、条件に合う判断と記述の根拠を確認します。

EVMは、計画した作業、実際に完了した作業、実際に使った費用を、同じ予算上の尺度で比較する方法です。支出額や担当者の感覚的な進捗率だけで、成果物の完成を判断しないようにします。

CPI・SPIは状況の手掛かりであり、原因や最終結果を直接示すものではありません。成果物の完了条件と、予測式が置く前提を確認してから、追加対策や予算の判断につなげます。

本文の演習は学習用のオリジナル事例です。解答例の表現は一例で、公式問題の解答・配点ではありません。

1. PV・EV・ACと指標

指標

計算・意味

読み方

PV

その時点までに予定した作業の予算価値

計画上の出来高

EV

実際に完了した作業の予算価値

費用実績や売上ではない

AC

完了した作業に実際に使った費用

同じ集計時点・範囲で比較する

CPI

EV÷AC

1未満は予算価値に対して費用が多い

SPI

EV÷PV

1未満は予定した出来高に届いていない

CV・SV

CV=EV-AC、SV=EV-PV

SVは金額換算の差であり遅延日数ではない

EVの測定方法は、成果物の性質に合わせて事前に決めます。0/100法は完了時に計上し、50/50法は着手と完了で半分ずつ計上します。後者は未完了作業でも一部を計上するため、方式を混ぜて都合よく進捗を大きく見せないようにします。

2. EACは、残作業の前提で式を選ぶ

今後も現在の費用効率が続くと仮定する場合、EAC=BAC÷CPIを使えます。BACは完了時総予算、EACは完了時総費用の予測です。一時的な超過で今後は計画どおりと考える場合は、EAC=AC+(BAC-EV)という別の前提になります。

残作業を新たに積み上げて見積もるなら、EAC=AC+ETCです。予測を報告するときは、式の前提、残作業、変更やリスクを添えます。単一の数字だけを確定費用として扱わないようにします。

SPIが低い場合は、工程表の依存関係とクリティカルパスも確認します。作業完了時にはEVとPVがともにBACとなり、遅れて完了してもSPIは1に戻り得ます。SPIだけでは完了までの遅延日数を測れません。

演習1:費用と進捗を区別する

条件:PV=6000万円、EV=4800万円、AC=6000万円、BAC=1億2000万円である。

問い:CPI・SPIと現状を述べよ。(40字以内)

解答例:CPIとSPIは共に0.8で、費用効率と出来高が計画未達である。(32字)

根拠:CPI=4800÷6000=0.8、SPI=4800÷6000=0.8です。予算価値で見た進捗と費用効率を区別して評価します。

確認ポイント:SPI=0.8から工期が20%遅延したとは直接判断できません。

演習2:EACと超過額を報告する

条件:今後も現在のCPI=0.8が続くと仮定する。BACは1億2000万円で、予算超過の見込みは決裁者へ報告する。

問い:EACと超過見込み額を述べよ。(40字以内)

解答例:EACは1億5000万円で、予算を3000万円超過する見込み。(31字)

根拠:1億2000万円÷0.8=1億5000万円、差額は3000万円です。報告では前提と回復策も示し、必要な予算・範囲の判断を求めます。

確認ポイント:現在の予測を隠したり、根拠なくCPIが回復すると仮定したりすると意思決定を誤らせます。

3. 指標を判断に使う条件

  • PV・EV・ACの時点・単位・対象範囲が一致するか。

  • 出来高の測定方法と完了条件を事前に決めたか。

  • EACの前提と残作業の見積を説明できるか。

  • 工程表・品質・変更要求も合わせて確認したか。

出典と仕様を確認する

IPA:PMシラバス Ver.7.1

PMI:Cost management for project managers

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編集・検証について

編集・検証:IT資格ラボ編集部

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