ガイドPM

スクラムの進捗管理|完成の定義・ベロシティ・バーンダウン

公開: 2026-10-03更新: 2026-10-05
プロジェクトマネージャ試験(PM)のスクラムの進捗管理を学習。スクラムでは、短い期間で成果を確認し、次の計画を調整します。作業を開始した数や担当者の主観的な進捗率だけでなく、完成した成果と残る作業を確かめます。事例と解答例で、条件に合う判断と記述の根拠を確認します。

スクラムでは、短い期間で成果を確認し、次の計画を調整します。作業を開始した数や担当者の主観的な進捗率だけでなく、完成した成果と残る作業を確かめます。

ベロシティやバーンダウンは予測と話し合いの補助として使えますが、スクラムに必須の指標ではありません。指標の値を上げることを目的にせず、スプリントゴール、品質、実行可能な作業量を確認しましょう。

本文の演習は学習用のオリジナル事例です。解答例の表現は一例で、公式問題の解答・配点ではありません。

1. 成果と計画を表すもの

項目

意味

注意

完成の定義(DoD)

インクリメントの品質条件

未達の成果を完成と扱わない

ストーリーポイント

作業規模の相対見積に使う値

人日と同一ではなく採用も必須ではない

ベロシティ

期間内に完了したポイントなどの実績

同じチーム・尺度で予測に使う

バーンダウン

残作業量の推移

増減の原因は内訳から確認する

スプリントは1か月以内です。期間や見積方法はチームの条件に合わせます。開発者が実行容量と完成条件を踏まえて作業を予測し、プロダクトオーナーは価値や優先順位を説明して協働します。PMやPOが一方的に量を押し付ける形ではありません。

2. グラフと実行容量を確かめる

残量が横ばいなら、未完了の作業が多い、集計が遅れている、障害で止まっているなどの可能性を調べます。増加は新たな作業の発見や見積の修正でも起きるため、無断のスコープ追加と即断しません。

次回の予測には、直近の実績とともに休暇、兼務、新技術、技術的負債への対応を考慮します。他チームとポイントを比較して生産性順位を決めたり、値だけを増やすよう求めたりすると、見積の意味が失われます。

デイリースクラムは開発者がゴールへの進捗を確かめ、直近の計画を調整する場です。単なる上司への報告会や障害一覧の共有だけで終わらせず、次に行う作業を明確にします。

演習1:並行作業を見直す

条件:2週間のスプリントで4ストーリーを別々に着手し、中盤になっても完成0件。テスト担当の作業待ちが積み上がっている。

問い:完成を進めるための作業調整を述べよ。(35字以内)

解答例:並行作業を絞り、共同で優先ストーリーを順次完成させる。(27字)

根拠:仕掛かりを減らし、テストを含む完成条件まで進めるために必要な協働を行います。

確認ポイント:単に実装率を平均して完成ポイントへ加えると、未完了を完成に見せてしまいます。

演習2:次回の量を予測する

条件:過去平均は20ポイントだが、直近は12ポイント。次回も新人教育と技術的負債への対応を予定している。

問い:作業量を決めるときに確認することを述べよ。(40字以内)

解答例:直近実績と教育等の負荷を踏まえ、開発者が実行可能量を予測する。(31字)

根拠:実績だけでなく次回の条件も考慮します。予測は保証ではなく、ゴールへ向けて計画を調整する根拠です。

確認ポイント:過去最高の値へ戻すよう求めるだけでは、実行容量を確認できません。

3. 指標を使う前の確認

  • 完成の定義を満たした成果を計上しているか。

  • 実績の尺度と集計方法が一貫しているか。

  • 残量の増減を作業の内訳で確認したか。

  • ゴール、品質、次回の容量をチームで確認したか。

出典と仕様を確認する

IPA:PMシラバス Ver.7.1

Scrum Guide:2020年版

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編集・検証について

編集・検証:IT資格ラボ編集部

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