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ITパスポートの攻撃対策|フィッシング・ランサムウェア・ソーシャルエンジニアリング

公開: 2026-08-25更新: 2026-10-05
人の心理を利用する攻撃と技術的な攻撃を区別。フィッシングへの対応や、ランサムウェアからバックアップを守る方法を確認問題で学びます。

攻撃手法の過去問では、何を狙い、どのようにだますのかを押さえます。人の心理や信頼を利用する手口と、システムの弱点を突く手口を具体例で区別しましょう。

フィッシング、ランサムウェア、ソーシャルエンジニアリングの特徴を確認したら、末尾の問題で対策を選んでみてください。対策の名称だけでなく、なぜ有効かを理解することが大切です。

1. ソーシャルエンジニアリング:人間の心理と行動を突く罠

攻撃手法

手口と手口の具体例

対策

ショルダーハッキング

背後からパソコン画面やキーボード入力、スマホの暗証番号を盗み見する

覗き見防止フィルターの装着、周囲の確認

トラッシング(スキャベンジング)

ゴミ箱や廃棄書類、シュレッダー不備の紙から重要書類やパスワードメモを漁る

重要書類の溶解廃棄、厳格なシュレッダー処理

なりすまし電話(プリテキスティング)

取引先やシステム管理者を装って電話をかけ、パスワードを聞き出す

電話口でのパスワード回答の厳禁、正規連絡先への折り返し確認

2. フィッシング詐欺と標的型攻撃

  • 【フィッシング (Phishing)】:実在する銀行やECサイト、クレジットカード会社を装った偽メールやSMS(スミッシング)を送りつけ、精巧な偽サイトへ誘導してID・パスワード・カード番号を入力させる手口。

  • 【標的型攻撃メール】:不特定多数ではなく、特定の官公庁や企業を狙い、業務関連の件名や取引先名を偽装してウイルス付きファイルを開かせる攻撃。

  • 【ビジネスメール詐欺 (BEC)】:経営幹部や取引先になりすまし、偽の振込口座へ多額の送金を指示する詐欺。

3. ランサムウェア:身代金要求型ウイルスの猛威

ランサムウェア(Ransomware)は、感染したPCやファイルサーバー内のデータを暗号化してアクセス不能にし、「復号したければ金(暗号資産)を支払え」と脅迫するマルウェアです。

暗号化に加えて、盗んだ情報を公開すると脅す二重脅迫もあります。バックアップから復元できても、情報の漏えいそのものを防げるわけではありません。

基本対策は更新プログラムの適用、多要素認証、アクセス権の制限、バックアップです。バックアップはオフライン保管や変更・削除を制限するイミュータブルな保管などで攻撃から守り、定期的に復元できることを確認します。両者は同じ仕組みではありません。

4. 【実戦演習 問1】ソーシャルエンジニアリングの事例

【問題】ソーシャルエンジニアリングに該当する行為として、最も適切なものはどれか。

  • ア:Webアプリケーションの入力フォームに特殊なSQL文を入力し、データベースから顧客情報を不正取得する。

  • イ:ネットワーク上のパケットを盗聴し、暗号化されていない平文のパスワードを盗み出す。

  • ウ:清掃員を装ってオフィス内に侵入し、デスクの上に放置されたメモからパスワードを盗み取る。

  • エ:DNSサーバーのキャッシュ情報を書き換えて、利用者を本物そっくりの偽サイトへ自動転送する。

【正解】ウ

解説

  • ア:誤り。SQLインジェクション攻撃(技術的攻撃)です。

  • イ:誤り。パケットスニッフィング・盗聴攻撃(技術的攻撃)です。

  • ウ:正解。清掃員への信頼や職場の油断を利用して情報を得ています。人の心理や行動を利用するのがソーシャルエンジニアリングで、偽サイトなどの技術的な手段と組み合わせることもあります。

  • エ:誤り。DNSキャッシュポイズニング攻撃(技術的攻撃)です。

5. 【実戦演習 問2】ランサムウェア対策としてのバックアップ管理

【問題】ランサムウェアに感染した際の被害を最小限に抑え、データを安全に復旧するためのバックアップ対策として、最も適切なものはどれか。

  • ア:常にネットワークに接続された共有フォルダーにリアルタイムでバックアップを上書き保存する。

  • イ:バックアップデータをネットワークから論理的または物理的に遮断(オフライン保管)して定期的に保存する。

  • ウ:バックアップファイルを圧縮して拡張子を「.bak」から「.txt」に変更しておく。

  • エ:全社内のPCのハードディスクをすべてRAID0(ストライピング)構成にして冗長性を高める。

【正解】イ

解説

  • ア:誤り。感染端末から書き換えられる共有フォルダーでは、バックアップまで暗号化・削除されるおそれがあります。

  • イ:正解。通常利用の端末やネットワークから切り離して保管すれば、感染端末からの書き換えを防ぎやすくなります。保存時の安全確保と復元テストも必要です。

  • ウ:誤り。拡張子を変えるだけでは、バックアップの書き換えや暗号化を防ぐ対策になりません。

  • エ:誤り。RAID0は複数のディスクへデータを分散する高速化の方式で、冗長性はありません。

出典と仕様を確認する

IPA:ITパスポート試験シラバス Ver.6.5

IPA:ランサムウェア対策特設ページ

IPA:バックアップデータの保管対策

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編集・検証について

編集・検証:IT資格ラボ編集部

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