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ITパスポートの開発手法|ウォーターフォール・アジャイル・スクラム

公開: 2026-08-25更新: 2026-10-05
ウォーターフォールとアジャイルの進め方を比較し、スクラムの役割・バックログ・スプリントを整理。過去問で選ぶ根拠を確認問題で学びます。

開発手法の過去問では、工程を順に進めるウォーターフォールと、短いサイクルで確認・改善するアジャイルを区別します。スクラムはアジャイル開発で使われるフレームワークの一つであり、両者は同義ではありません。

1. ウォーターフォール:工程ごとに確認して進める

上流から下流へと滝(Waterfall)のように水が流れるように、前工程の成果物が承認されてから次工程へ進む開発モデルです。

工程

内容

対応するテスト工程(V字モデル)

要件定義

顧客が求める機能や業務ルールを定義する

運用テスト・受入テスト(顧客視点での検証)

基本設計(外部設計)

画面レイアウトや帳票、外部連携仕様を設計する

システムテスト(全体結合での検証)

詳細設計(内部設計)

プログラム内部のモジュール構造や関数ロジックを設計する

結合テスト(モジュール間連携の検証)

プログラミング(製造)

詳細設計書に基づいてコードを実装する

単体テスト(関数・クラス単体での検証)

要件が安定し、工程ごとの成果物や承認を重視する場合に選びやすいモデルです。一方、後工程で要件を変えると、前工程の見直しも必要になりやすくなります。大規模なら必ずウォーターフォール、アジャイルなら品質が低いという区別はできません。

2. アジャイル開発とスクラム:価値駆動の反復型開発

アジャイルでは、短いサイクルで動作するソフトウェアを確認し、フィードバックを取り入れて改善します。スクラムのスプリントは1か月以内の固定期間です。完成した成果は利用可能であることが必要ですが、毎回のスプリントで必ず外部へリリースするとは限りません。

要素

役割・内容

プロダクトオーナー

価値の最大化と、プロダクトバックログの効果的な管理に責任を持つ。作業を委任しても責任は持ち続ける

スクラムマスター

スクラムの理解と実践を支援し、チームの有効性を高める。障害の除去が進むよう支援する

開発者

スプリントの計画を作り、完成の定義を満たす成果を作る。チームは自己管理する

プロダクトバックログ

プロダクトの改善に必要なものを順序付けた、変化していく一覧

スプリントバックログ

スプリントゴール、選択したバックログ項目、実現するための計画。学習に応じて更新する

インクリメント

完成の定義を満たす、利用可能な成果。既存の成果に追加される

3. 【実戦演習 問1】ウォーターフォールとアジャイルの適性比較

【問題】システム開発手法における「アジャイル開発」の特徴および適用が適しているプロジェクトとして、最も適切なものはどれか。

  • ア:開発初期にすべての要件が確定しており、後からの仕様変更が厳禁とされる銀行勘定系システム開発

  • イ:市場ニーズの変化が激しく、リリース後のユーザーの反応を見ながら段階的に機能追加・改善を図るモバイルアプリ開発

  • ウ:多数のサブシステムが存在し、各工程の完了確認書を厳格に取り交わすことが求められる官公庁の大規模一括調達プロジェクト

  • エ:最初に決めた計画からの変更を一切認めず、全工程を終えてから初めて利用者の評価を受ける開発

【正解】イ

解説

  • ア:誤り。仕様が事前に完全に固まっているプロジェクトはウォーターフォールモデルが適しています。

  • イ:正解。アジャイル開発は、要件の不確実性が高く、市場の反応に合わせて柔軟に進化させるモバイルアプリやWebサービスに適しています。

  • ウ:誤り。厳格な書類承認と一括調達はウォーターフォールモデルの特徴です。

  • エ:誤り。利用者の評価を取り入れながら改善するアジャイルの進め方とは異なります。

4. 【実戦演習 問2】スクラムにおけるプロダクトオーナーの責務

【問題】スクラムチームにおける「プロダクトオーナー(PO)」の役割として、最も適切なものはどれか。

  • ア:スクラムの理解と実践を支援し、業務を妨げる障害の除去が進むようにする。

  • イ:プロダクトバックログの項目を作成・整理し、ビジネス上の優先順位を決定する。

  • ウ:詳細なソースコードの設計を行い、プログラミング作業を各開発者に割り振る。

  • エ:テスト自動化ツールを選定し、結合テストのテストケースを実行する。

【正解】イ

解説

  • ア:誤り。障害の除去やスクラムプロセスの支援を行うのは「スクラムマスター」の役割です。

  • イ:正解。プロダクトの価値を最大化し、プロダクトバックログの優先度を決定するのはプロダクトオーナーの責任です。管理作業をほかの人に委任しても、責任は移りません。

  • ウ:誤り。タスクの割り振りは開発チーム自身が自己組織化して自律的に行います。

  • エ:誤り。開発チーム(開発者)の業務です。

出典と仕様を確認する

IPA:ITパスポート試験シラバス Ver.6.5

スクラムガイド2020 日本語版

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編集・検証:IT資格ラボ編集部

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